最近、病気ブログらしくない内容が続いていたので、ちょっと思ったことを書いてみようと思う。
 日頃から日本のニュースはネットでしか得ることはできない。だから国立がん研究センターが、8月8日に3年、5年、10年生存率を公表したことは知らなかった。でも昨日「切るべきがん、切ってはいけないがん」というヘッドラインから見たニュースで、国立がん研究センターのサイトのリリースニュースも読んでみた。

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これは「NEWSポストセブン」の写真から一部コピーしたものである。

膵臓以外のがんは、昔に比べるとかなり生存率が上がっているそうだ。私の祖父は昭和40年代に肺がんで亡くなっているが、その当時であれば、肺がんとわかった時には、もう手遅れだったのだと思う。私はまだ幼くて、詳しいことを覚えてはいないが。




 ちょうど日本に帰国している時に、テレビで「白い巨塔」が放送されていたので、ずっと見ていた。「白い巨塔」はこれまで4回テレビドラマ化されたそうで、私は2回目にあたる1978年の田宮二郎主演のドラマを見ていた。でも昔のことなのでストーリーもはっきり覚えていなかった。

 ネットでドラマの説明を読んで、主人公の死因が、原作の胃がんから膵臓がんに変更されていると知った。原作は1960年代 に書かれたものなので、その当時であれば、医者であっても胃がんに気づかず、発見された時には手遅れということもあったのだろう。でも今は、医者が末期の胃がんになるまで気づかないことはないという判断なのだろう。

 今は二人に一人ががんになる時代と言われている。でも生存率もかなり上がり、私のように一期で見つかった場合は、即、告知され(これはタイだったから?)、その日に手術を決めてショックを受け止める暇もない状態だった。 つまりがんでは、すぐに死なないということなんだと今更ながらに思う。

 告知を受けてからもうすぐ半年になる。あの日のことははっきり覚えているものの、ずいぶんと前のことのようにも感じる。自分が肺がんになるなんて、夢にも思っていなかった。これまでの人生で、レントゲンで引っかかったことは一度もなかったから。

 日々の暮らしの中で、時々手術をしたことを忘れる。でも階段を3階まで一気に上がると呼吸が苦しくなるし、ジムでのランニングは、ウォーキング+ジョギング程度で、まだ本気で走ったことはない。 そして咳が出るたびに、不安になる。
 
 そしてもう一つ残念なことは、私はもう二度と献血はできない。がん患者は、たとえ5年10年と再発しなくても、献血はできないそうだ。私は若い頃から献血によく行っていたので、もうすぐ50回目を迎えようとしていた。もう献血カードも持ち歩く必要がないんだと思うと、本当に悲しい。

 でも今回発表された5年生存率は、2009年、2010年にがんセンターに登録された患者さんたちの統計だそうだ。それから10年後、私を含む今のがん患者の統計は、もっと生存率が高くなるに違いない。そう思うと、がんになっても怖くないんだと思える。


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