タイは乾季に入り、本当に過ごしやすい時期となった。朝夕は涼しくて本当に気持ちがよく、日中も日陰に入ると風が気持ちがいい。逆に電車やバスはエアコンが効きすぎてとても寒い。

 先週末から数日間、日本から友人が来ていたので、いろいろな場所を案内した。その時は最初の2日は少し雨が降った時間があったが、実際観光中には雨に合わず、傘をさすこともなかった。タイの観光にはこれから2月くらいまでは、観光にオススメの季節だ。ただ1月2月になると、PM2.5がひどくなる可能性はあるが。

 友人が帰った後、ちょうどタイの映画の日だったので、見たいと思っていた「ターミネーター」を見に行こうとした。日本でも映画の日は安いが、タイの映画の日はレンタルDVD並みの値段になる。物価の安い国なので、もともとの値段も安い席は220バーツ(約880円)。ただし、映画館によって値段は違ってくる。私がよく行くアソックのターミナル21やマープンクロンセンターの映画館は、だいたいそれくらいで、映画の日だと120バーツになる。

 残念ながら、その日は急用が入り行くことはできなかった。でも昨日は午後は何も予定がなかったので、行くことにした。おりしも日本公開の11月8日に見ることになった。日本の友人や娘に「先に見たよ」と自慢することはできなくなったが、日本での来日記者会見の様子がYoutubeにアップされていたので、映画の裏話も楽しみながら、少しわかりにくかった内容もよくわかった。

 1984年に公開された「ターミネーター」を見たときは衝撃だった。というのも、当時の私は大の映画好きで、年間100本近くも見ることもある映画マニアだった。その頃大阪には「大毎地下」「大毎ホール」京都の「祇園会館」という2本立てで少し古い映画を見せてくれる名画座があったので、週末は必ず通っていた。それだけでなく、毎月試写会に応募して、月に一本くらいは試写会で見ていた。そして「ターミネーター」は何の前知識もなく、試写会で見たのだった。

 見た直後から私は友人に「すごく面白い映画」と吹聴してまわり、公開されるとどんどん人気が出て行くことに納得していた。もうこれで終わりと思っても立ち上がり追いかけてくるターミネーターの恐怖、サラ・コナーとカイル・リースの短いロマンス、そして弱い普通の女の子だったサラが、最後には自分でターミネーターを仕留め、強く変わっていく様子に圧倒された。

 「ターミネーター2」も劇場で見た。か弱さなんて全く感じられないほど肉体的にも精神的にも強くなったサラ・コナー。徹底した肉体改造を行なったリンダ・ハミルトンに驚いた。そして、今度は味方となったシュワちゃん演じるターミネーターに、人間らしさと可愛らしさを感じた。

 続く「ターミネーター」シリーズも全てDVDで見た。そして1、2、3までは、今も家にDVDを持っている。でもどれも私の中で一作目を超えるものはなかったし、だんだん面白くなくなったなあと思っていた。

 そして今作は、ジェームズ・キャメロンが製作指揮をとり、T2に続く物語。リンダ・ハミルトンとジェームズ・キャメロンはT2の後、たった2年間だけど結婚していたらしい。でもそれももう20年近く前の事だし、リンダ・ハミルトンはT2以降のターミネーターには出演していない。

 最初にリンダ・ハミルトン復帰という記事を見つけ写真を見たとき、「あーすごい老けたなあ」と思った。当然だ、私より年上の方だし。でも昨日見た映画の中の彼女はすごかった。確かに顔は年相応なのだが、体を見るととても60代とは思えない。そしてアクションがすごいのだ。どこまでスタントを使っているかわからないが、一日中の水中での撮影も、本人がこなしたそうなので、やはり鍛えているのだろうとわかる。

 内容はまだ日本では公開直後だし、詳しい感想も差し控えようと思う。でもこの映画を見て、一番強く感じたのは、これは女性のアクション映画だという事。もちろんシュワちゃんは健在だし、新しいREV−9はこれまでのターミネーターよりもっとすごい。だから二人のアクションシーンも素晴らしい。

 ただそれよりグレースというかなり戦士としてアップグレートされた体を持つ女性、そしてサラのアクションシーンも本当にすごいのだ。グレース役のマッケンジー・デイヴィスは初めてのアクション映画とインタビューで語っているが、信じられない。

 1984年「ターミネーター」が公開された当時は、女性のアクションヒーローなんていなかった。シュワルツェネッガーは、リンダ・ハミルトンが「T2」で女性のアクションヒーローモデルを作り上げたと語っていた。21世紀になり、映画の中で戦う女性は増えた。チャーリーズエンジェルやバイオハザード、そしてついにスターウォーズでさえ、最後の3部作の主人公は女性になった。

 「T1」で未来から来たヒーローに守られたヒロインは、「T2」で戦うヒロインとなり、それから30年後も戦い続けている。今作は大きな流れは「T1」と同じだ。普通の女の子ダニーが将来人類を救う運命にあると言われ、彼女を守る戦士、彼女を殺すターミネーターが過去から送られる。でもそこに、ずっと戦い続けてきたサラと人間化したT800が二人を助ける。

 サラとダニーは母娘のような関係に見えるし、若いグレースとダニーも姉妹かやはり母娘のように見えることもあった。一作目のカイルとサラの恋愛感情と違い、今回は女性同士の友情や家族の愛情のようなものを感じる映画だった。


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